玉砕という美名

NHKスペシャル「玉砕〜隠された真実〜」を観た。
戦況不利を隠し通せず、究極の開き直りとして
大本営から発表された玉砕という欺瞞。
 報道統制、情報統制が権力によって強行された
時代の悲惨さ。

 Web時代の情報透明性は、どのように確保されるのか。
自律的で透明であるとされるweb世界は、抑制、検閲の
存在自体もオープンということになっているが、
オープン=「遮断情報なし」と判断するに足りる材料を
私は得る力量を持っていない。(誰ももち得ないか…)
 眼前で劣化もしていく物理的な存在としての印刷出版物
の、その表紙に明々と烙印された「不許可」という文字
が、妙に健全に見えてしまうのは、私がある種の倒錯に陥って
いるからだろう。